リノベ関連記事

第2回 中央区マンションのフルリノベーション詳細解説

リノベーション カドウリツRENO マイニングアーツ

元オフィスのフルスケルトン解体

中央区にあるマンションのフルスケルトンリノベーション詳細解説第2回。

今回は「プロジェクトN・フルスケルトンリノベ」と題して説明してきます。

元々はオフィス仕様のマンションでしたが、 2LDKの住宅仕様にフルリノベーションしていきます。

今回は解体工事と先行配管について説明します。 

第1回はこちら→第1回 中央区マンションのフルリノベーション詳細解説

こちらの物件はリノベーション工事にあたり、フルスケルトン解体を実施しました。フルスケルトン解体とは構造躯体以外の、室内の壁や天井、床、古い設備等を全て解体して撤去する工事です。

解体Before ↓

解体 After ↓

今回は、間仕切り壁がないですが、天井、古い設備等を解体します。

床はスラブ上がPタイル仕上げ、かつその上にタイルカーペットが施工されている状態でした。

タイルカーペットを剥がし、Pタイルの上に置き床工法にて施工します。

フルスケルトンリノベーションの場合は、室内の周りの壁も壊し構造躯体のみにすることが多いのですが、今回は外周壁の一部は残し、再利用しました。

水道の配管・電気の配線も全て交換

解体後は、大工工事前に、給排水の先行配管工事と電気の先行配線工事を行います。計画図面に基づき、リフォーム後の間取りに沿った墨出しという作業を行います。解体にしたことで室内の目印となるものが全てなくなるため、何をどこに配置するのか?を確認し、正確に配置するために必須の工程です。

墨出しによりどの位置に壁や住宅設備が来るか、図面上に書き出している線を現場の室内に書き込む作業をします。この作業は墨出し屋という専門職の方が行う場合もありますが、大工さん設備屋さん等の職人さん、施工管理を行う現場監督が実施する事もあります。当社では、現場監督が責任を持って行っています。

墨出しが終われば、基本的な設備の配置に合わせて給排水の先行配管工事を進めていきます。

古い配管を設備職人が撤去し、給水給湯管、追い炊き管を新設します。特に、古い建物の場合、鉄管や銅管の撤去に十分注意して作業します。フルスケルトンでのリノベーション工事は、給排水も更新できることがメリットです。

下の写真の白い配管で青色テープがついているのが給水管、赤いテープがついているのが給湯管。奥の3本目のベージュ色が追い炊き管です。

壁や床だけでなく、給水管や排水管などの設備を含めて専有部内を全て新しく設計施工できるのがリノベーション工事の醍醐味です。

給排水の先行配管工事とは浴室やキッチン等の水を使う箇所の配管工事を先に行う作業を指します。なぜ先に作業を行う必要があるのかというと、大工工事の後に先行配管を行うと、作業効率が落ち、コストも余計にかかり、品質が落ちる可能性があります。

先行配管は基本的には床下を通します。一次側の水道メーターから引き込み、キッチン、浴室、トイレ、洗面、洗濯機の給水に配管します。同様に給湯管は給湯器からそれぞれ設備の設置位置まで配管します。この際、追い炊き配管も併せて給湯器から配管します。

上記写真の灰色の管は洗濯機の排水管です。今回は、排水勾配を確保するために床を一部斫り、配管しました。

同時進行で、電気の先行配線工事も進めます。電気配線はフルスケルトン工事の場合は分電盤から始まる全ての電気配線を交換します。

ただし、この時点では工事がまだ進んでいない状況のため室内には壁も天井もありません。そのため、間仕切下地が組まれた後に配線しやすいよう、概ね部屋単位でケーブルをまとめて配線しておきます。(天井付近にある程度まとめた状態↓)

それは給水の配管も同様でして、支えるものがない場所の給水管は「ぐだっと」垂れた状態になります。

この支えるモノが無い状態は壁ができるまでこのままの状態が続きます。

これは壁の枠が出来た段階で固定がされます。これは給排水だけではなく電気配線も同様に壁が出来た段階で固定をされます。

固定された配線や配管は大工工事が終わると所定箇所にキッチリ収まります。これは最初に行った墨出しの位置を基準に配管や配線を行っているからです。

ごちゃっとしていた配管や配線もキッチリ壁や床中に納まると計画通りの箇所に配置されるようになります。

今回は、解体工事と先行配管工事についてご紹介しましたが、次回は大工工事からご説明していきます。

御見積依頼、現地調査依頼はこちらから ↓