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第1回・ビルリノベ詳細解説・工事の流れ

ビルリノベ 詳細解説

デザインよりも完全修復

ビル一棟まるごとのリノベーション工事に関して5回に渡り詳細な解説をします。今回ご紹介する工事は「プロジェクトY」と名付けます。1回目は工事全体の流れを簡単にご説明します。

人がいない廃墟物件

こちらの物件は数年にわたり使用していなかった廃墟物件でした。1階だけ店舗が入っていた形跡はありましたが、それも私達が現場に行った際には退店している状況でした。

リノベ後の状況

最終的にはこのようにリノベしました。1階には居酒屋さんが入り、2階以降はオーナー様の会社が入られています。

こちらの案件はオーナー様のご要望でデザインに強くこだわるというよりも、完全に修復できるものは修復して、更にビルとしてのスペックを上げる事に時間と予算を費やしました。

そういった意味ではビルリノベに必要な工事を全て行った全部盛りのプロジェクトと言えます。

全部盛りのプロジェクト

解体工事

室内の古い設備は全てを交換しました。そのため室内の主要な箇所は全て解体をしました。

電気工事・ガス工事

一般の住宅または通常のビルリノベーション工事でもここまではやらないであろう工事が今回はありました。それは電気工事の追加引き込みとガスの新規配管が必要でした。

どちらも地中から引き込み

こちらの工事はビルオーナーさんにとっては技術的に興味深い工事だと思いますので、詳細は別途ご説明します。

給排水工事

1階の地中も配管

こちらの工事の一番の徹底ぶりが伺えるのが本工事です。通常は施工する事の無い、1階の排水工事もやり直しをしました。1階地中の排水が痛みが見られていたためです。

オーナー様のご意向でこの先数十年に渡って使い続けられるように目に見えない箇所も徹底的に調査をしてやり直すという強い御意思を最も感じる工事です。

サッシ工事

サッシも全交換

サッシに関しても全てを交換しました。ガラスではなく「サッシ本体」を全て交換です。ビルの完全修復をコンセプトとしている本プロジェクトは徹底しています。

共有部工事

比較的小さいビルのため、共有部は広くありません。ですが、必要な設備は全て揃えました。男女別トイレ、男性専用トイレ、最終的には階段に簡易なオートロックシステムまで整備しました。

狭小共有部は工夫がたくさん

各階それぞれの共有部の工事は狭いながら、工夫をする事で必要とされる設備は全て揃える事ができました。工夫の宝庫と言えます。

内装工事

室内は従来の塗装壁や板張りの箇所を全てクロス仕上げにしました。床は定期的な張替えをご希望されていたため、タイルカーペットにて仕上げました。

外壁工事

外壁はタイルのクラック打診を全て行い弱い部分を張替え、全塗装を実施しました。屋上及びベランダに関しては防水を更新しました。

屋上防水も全て更新

このようにいくつかのプロセスを経て一棟のビルを完全修復しました。次回はそれぞれの工事内容をより詳細にご説明していきます。