フローリングの張る手間
大工さんの工事として置床工事、間仕切り工事が終わったら床工事に入ります。フローリング貼りがメインの作業となります。
フローリングに関してはいくつか種類があります。防音性を求めるフローリングだったり、素材が無垢材のもの、合板でできているもの、最近では表面がプリント仕上げの印刷シートが張られたフローリングもあります。
素材自体は一長一短でして、防音性、メンテナンス性、見た目、等それぞれに特徴があります。
フローリングの種類によって異なる
大工さんの作業自体の観点からいうとフローリングのサイズが手間を大きく左右します。
イチロクってなんだ?
合板で裏板が補強されているフローリング、簡単にいうと一般的なフローリングは1枚が
1尺(約303mm)×6尺(1818mm)
こちらのサイズになっています。「サネ」というフローリングの溝がはいった部分で1枚ではなくサネが例えば3枚~4枚単位で裏板でつながって、180㎝×30㎝くらいの大きなサイズの板で1枚の構造で作られています。
基本的にはこの1尺(約303mm)×6尺(1818mm)=イチロクのサイズのフローリングをボンドで張っていき、隠し釘で際を止めてフローリングを貼ります。
フローリングの1枚サイズが小さいと手間が増える
ただし、全てのフローリングがこのイチロクで入るわけではありません。例えば無垢材のフローリングに関しては合板には出来ないため、1枚のサネ単位で入荷されます。
細長い板が1枚ずつ入るイメージです。
当然ですが、張る手間が1枚ずつ貼っていきますので時間がかかります。イチロクのフローリング材であれば1枚張れば、無垢材フローリング材の3枚分近く貼れます。
無垢材は1枚ずつ張る必要があるため施工に時間がかかります。お客様から無垢材だと材料費だけではなく施工費も高いのはなぜ?という御質問を受ける事がありますが、こういった理由です。
また、ヘリンボーン柄等の特徴的な形に貼るのも同様で張る手間が多くかかるため施工費が高くなります。
少し話が変わりますが、御見積りに際して工事会社の担当者はこういった少し施工が面倒な床材をあまりお勧めしない傾向にあります。なるべくイチロクのフローリングを御提案しようとします。
それは想像以上に施工費が高くなるため、高く見積りを取ろうとしていると誤解されるのを恐れて、ご提案しづらいという背景があります。
実際に床は材料と施工方法でかなり金額差が出ますので、標準的なモノと標準的な施工方法の商品をおススメするのが一般的な提案方法になります。
トイレや洗面所に貼る床材は?
トイレや洗面所にはクッションフロアと呼ばれる柔らかい耐水性の強いシートが張られるのが一般的でした。しかし、最近ではデザイン性と経年への強さからフロアタイルという種類の床材を選ばれるお客様が増えています。
耐水性と経年への強さが大事
フロアタイルの特徴は樹脂でできているためクッションフロアよりも固い素材です。この硬さが脱衣所にモノを置いても跡が残らないというメリットがあります。
また、素材自体が経年にも強いため、選んで頂く種類によっては変色もしづらく長く持つ傾向にあります。また、施工方法をしっかりやれば耐水性もクッションフロアと同じ程度には取れます。
また、もう一点大きなメリットはデザインが豊富にあるという点もあります。クッションフロアもデザインは多種ありますが、フロアタイルの方がデザイン性の高い商品が多く店舗で使用されるようなデザインのものを採用されるお客様もいます。
土間に貼る床材は?
土間に関しては水回りで使用されるフロアタイルに土間用のタイル柄のモノがあるため、フロアタイルを上張りするケースも多くあります。
また、本物のタイル張りをご希望されるお客様もいるため、その点は土間自体を左官で打ち直してその上に新規でタイル張りをするケースと上張り用のタイルを既存の土間の上から張るケース