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ユニットバスの歴史を語る

ユニットバスの起源

きっかけはあのイベント

リノベーション工事で日常的に交換されるユニットバスですが、現在の軽いFRPで作られたユニットバスは日立化成とTOTOが開発しました。

ユニットバスが普及するまでは在来工法という、室内の部屋として浴室を作る工法でその部屋の中に防水工事やバランス釜という給湯ガス機器を設置していました。

そのため当時は浴室は大工さんが作って、後から防水屋さん、設備屋さん、ガス屋さんが入って作業するという流れの工事がされていました。

しかし、工程が多岐に渡るため施工日数がかかります。また、それぞれの職人さんの全てが腕も良く経験も豊富じゃないと水漏れが発生したりとトラブルが発生しやすくなります。

特にマンションにおける当時の在来工法は未だに水漏れに悩まされているマンションがあります。

その点、ユニットバスは防水性に優れており組み立てを専門とする職人1名で施工が可能です。

在来工法の浴室からユニットバスに転換する大きな契機になったのが、1964年の東京オリンピックでした。

当時、来日客を多数迎える予定だったホテルニューオータニにおいて1000室を超える浴室を最短納期で施工する必要がありました。

その際にユニットバスを採用し、わずか3か月足らずで施工を完了させたといいます。

その当時のユニットバスが近年、ホテルニューオータニの改装時の当時のままの姿で発見されました。それがこれです。

出典:TOTOホームページ

使用されなかったユニットバスが倉庫に保管されていたようですが、今とそれほど変わらない仕様のユニットバスですがなんだか荘厳な雰囲気を感じます。

現在ではTOTOのミュージアムに保存されているようです。

今回のオリンピックにおいては始まる前にコロナ渦の話題で持ち切りになりましたが、ここまで前回のオリンピックと同様に様々な新しい技術が生み出されているはずです。

晴海の選手村は今後マンションとして多くの方が住みます。ホテルニューオータニも今回のオリンピックに合わせて新たにリニューアル工事をしました。

出典:ホテルニューオータニホームページ

浴室技術がさらに進化して今回は日本の和を強調したデザインの浴室の部屋を用意したようです。

住宅環境においても新たな技術が今回のオリンピックに絡む開発を契機に後の時代で普及していくかもしれません。