リノベーションの基本

キッチンを決めよう

マイニングアーツ

カウンターキッチンに隠された秘密

リノベのキッチンというとカウンターキッチンのイメージがあるかもしれません。カウンターキッチンといっても実はいくつか種類がありまして、実は本当にカウンターキッチンとして販売されているキッチンを使用しているケースは実はあまりありません。

どういうことかというと、対面壁を作ってそこに通常の壁付けのキッチンを設置してシンク周りの正面壁を抜いた構造にしていることが実際には多いからです。それは単にカウンターキッチンとして販売されているキッチンよりも通常のキッチンの方がコストが下がるケースが多いという点でそういった施工にしているケースが多くあります。

また、調理の際に油跳ねがあるため、コンロの向いの壁も何も遮るもののない純粋なカウンターキッチンの場合に掃除が毎日大変になるという現実的な理由もあります。そのため向い壁をガスコンロのあたりまで作った方が使用中のメンテナンスもしやすいというメリットがあるのです。また、実際にカウンターキッチンにあこがれはあったけどもリビングが狭くなってしまうのでやはりキッチンは壁付けにしてほしいというご意見も多く頂きます。

カウンターキッチン自体は実際に使用してみると、家族との会話もしやすくメリットもありますが、スペースを広くとられてしまうというデメリットもあります。本当に求めているものは「見た目なのか?」それとも「コミュニケーションなのか?」お客様それぞれの事情を考えて判断されるといいと思います。

そもそもカウンターキッチンにできるのか?

リノベでカウンターキッチンにできるかできないか?その質問に対する回答は「フルスケルトンにするのであれば出来る」です。お部屋が狭い等の事情で使いやすくない配置になるかもしれませんが、技術的にはフルスケルトンであればカウンターキッチンにする事はできます。

その理由としては給排水管を新たに床下に通す事ができるからです。フルスケルトン工事の場合は一般的に置床工法という床下にスペースをあけて床を組む工法を用います。その際にできる床下のスペースに給排水管を通す事ができるためカウンターキッチンにする事ができます。

また、フルスケルトン工事をしない場合であっても、壁中に給排水をうまく通すことができればカウンターキッチンにする事ができるケースもあります。ただし、あまり排水の勾配(角度)が取れず排水が逆流するなどのリスクもあるため入念な事前調査の基に施工する必要があります。

ライフスタイルでサイズを決めよう

キッチンを壁付けにするのか、それともカウンターにするのか、それが決まったら次はキッチンのサイズを決めましょう。キッチンの横幅の長さが決めるべきメインとなります。また、背の高さによってキッチンの高さもいくつか選択肢がありますので見逃さないようにしましょう。

キッチンのサイズに関してはどのようなライフスタイルかによってサイズを決めるべきだと思っています。例えばご家族であっても料理をあまりしないのであれば小さいサイズのキッチンでもいいでしょうし、単身の方であっても料理がお好きであれば調理スペースの大きいサイズのキッチンを選んだ方がいいでしょう。

また、キッチンのサイズによってはガスコンロが2口であったり3口であったりといくつか制約も出てきます。普段どういった料理をされるのかにもよって必要となるスペックが変わってきます。従来のマンションであれば2LDKであれば必ず大きなサイズのキッチンが入っていました。例えば2m以上のサイズの2100といったサイズのキッチンが入っている事が多いです。

しかしながら、もし料理をあまりされないのであれば1650㎜(165センチ)くらいのサイズのキッチンで十分かもしれません。そうであればキッチン自体のスペースを狭くしてリビングを広くするという間取り全体のプランも見直すこともできます。お客様自身のライフスタイルに合わせて常識を考慮せずにサイズは決めるのも一つのやり方です。

同じサイズでも金額はピンキリ

キッチンもユニットバスと同様にメーカー内でいくつかのブランドを持っています。TOTO,LIXIL,Panasonic等の大手メーカーであればメーカー内で複数のキッチンブランドがあります。ブランドごとに金額は大きく異なります。

キッチンの性能自体が違うという点もありますが、使っている材料自体が違うため金額が大きく異なるという点もあります。例えばキッチンの天板がステンレスではなくて人口大理石であるとか、最近ではシンクの中まで人口大理石のキッチンまであります。

また、キッチン正面の化粧板の色や柄によっても金額は異なります。その他、食洗器を付けるのか否か、浄水器を付けるのか否か等のオプションによっても金額がことなります。そのため見積依頼時には事前にどれくらいのスペックのキッチンを求めているのかを伝えておきましょう。

また、ユニットバスと同様に各メーカー内のシミュレーションシステムでCGの資料を出せるケースも多いです。見積書の金額だけではなくどういったキッチンになるのかCGの資料(プランシート)ももらうようにしましょう。それでもさらに現物を見て確認したいなというお客様はメーカーのショールームに行くことをお勧めします。

メーカーのショールームであれば基本的には全種類のキッチンの置いてあります。そこで現物を見るのが一番判断に役立つかもしれません。