点検はルール通りに
仕上げ工事が完了したら点検作業に入ります。点検作業は見た目だけの仕上がりチェックだけではなくガス・電気・水道の設備関連の点検も調査を実施します。
ミスがある前提で調査
一発で完璧な工事ができればベストですが、リノベーション工事に関しては人間の手作業の工事がほとんどを占めるため残念ながらヒューマンエラーが発生します。
それはリノベーション工事に限らず建設工事全般に言える事なので、その分、ミスが発生するのを前提とした検査方法が確立されています。
単なる内装工事であれば、見た目が思い通りに仕上がっている否かの見た目の調査を実施すれば問題ないのですが、リノベーション工事の場合は電気、水道、ガス等の見た目以外の部分に関しても調査をしていく必要があります。
水道周りは複数回
水道周りは工事中も検査をする
水回り工事に関しては選考配管や器具付けのタイミングで水圧検査を実施します。一定の水圧を加える事で、水圧の減少が見られる場合は水がどこからか抜けている可能性があります。
配管時点で万が一そういったミスに気付く事ができれば、工事完了後の工事のやり直しを防ぐことができます。
内装工事完了後は一般的な生活に不便が無いかを確認し、万が一の水道トラブルが発生するリスクが無いかをチェックします。
浴槽に満タンにして水を流したり、洗濯パンの排水を洗濯給水に接続して流したり、キッチンも同様に食洗器を流したり、排水を流してテストを実施します。
電気は全コンセントをチェック
電気は分電盤、スイッチ、テレビ端子、コンセントの全てを専用の機械を使用して検査をしていきます。
ポイントは全てを検査することです。例えば一か所でも使えないコンセントがあるとどこかで配線が間違っている可能性があるからです。
一か所のコンセントだけの問題ではなく、そのコンセントを分電盤から持ってきている配線を電気図面を基に全てをチェックします。
電気は一か所のミスが連鎖する
また、併せてチェックするのはエアコンを設置している場合はエアコンの作動状況です。しばらく運転させておいてドレン排水が適切に流れているか、ガス抜け等で気温が下がらない等の症状が発生していないかをチェックします。
ガスは器具点検も必ず実施
ガス点検に関してはガス漏れ自体の検査はガス会社が配管工事の際に行ってくれます。しかし、ガス器具自体の故障に関してまではガス会社は点検をしてくれません。
そのため、ガスコンロの点火作業や給湯器の点灯作業を行って適切に使用できるか否か、給湯器を経由した水が一定の温度で温かくなるかをテストします。
ガスコンロに関してはガスコンロの中の魚焼きグリルも含めて点火しているかを確認します。
排気も忘れずにチェックする
吸い込みテストは紙を張る
忘れてはいけない点検作業に換気扇のチェックがあります。キッチンや浴室、トイレ等の室内全ての換気設備を点検します。
引き込みの吸気圧も含めてチェックをしますが吸い込みが感覚的なものでは判断がつかないため紙が吸い付くか否かを一時的なチェック基準としています。
また、2室換気、3室換気等のメインの換気扇が浴室にあって分岐してトイレや脱衣所の換気を動かすシステムの場合は本体換気が無い分吸い込みが弱い可能性があるので注意をして点検をします。
最後に内装仕上げをチェックする
最後に内装仕上げのチェックをします。クロス等の表装材だけではなく建具の建付け等も含めて開閉テストを行います。
目視だけではなく触ってみる
クロスや壁等のコーナーに関しては空気が入っていないか、万が一のコンセントの開口忘れが無いか、等要所要所を目視だけではなく触って点検をしていきます。
一通りの点検作業が終わったら、修正箇所を整理して社内に報告をして修正作業の日程を組みます。修正作業が完了したら再度点検を実施します。
ここまで完了してからお客様にお引渡しをします。